木曜日のテーマ植物・ガーデニング
夏場は雑草が大きく生長する時期で、庭のお手入れも大変になります。
放置していると見た目が悪くなるだけでなく、害虫が繁殖してしまったり、敷地の外まで飛び出して、道路やご近所にも迷惑が掛かったりしてしまいます。
それならば雑草を除去するついでに、いちど植栽計画を見直してみませんか?
ただし、植栽計画といっても自由度があり過ぎて、なかなかイメージを固めにくいと思います。
「雑誌などで見たお気に入りの庭」があれば、それを真似るのが近道ですが、敷地の形状や大きさなどが異なるので、なかなか一筋縄ではいきません。
そこでご提案したいのは、シンボルツリーを起点にイメージを広げる方法です。
1本あるだけで見栄えが大きく変わるシンボルツリー
シンボルツリーは、1本植えるだけで庭の雰囲気を大きく変えるチカラがあり、建物を含めて住まい全体の外観の見栄えを左右します。
そんな影響力のある木だからこそ、シンボルツリーは慎重に選びたいものです。
では具体的に、どんな樹種を選べば良いのでしょうか?
一番カンタンなのは、造園業者に頼むこと。
どんな庭にしたいかの雰囲気を伝えれば、上手い具合に樹種を提案してくれます。
…でも、それだと少しつまらないですよね。
では、もう少し踏み込んで考えてみましょう。
シンボルツリーを選ぶときに気をつけたい、大切な2つのアプローチを記しておきます。
1つは「環境」、もう1つは「暮らし方」です。
自分の庭の環境とを、改めてチェックしてみましょう
まず1つめの「環境」とは、自分の庭環境の条件を知ることです。
たとえば寒冷地では寒さに強い木を、逆に暖地では暖かさにも強い木を選ぶ必要があります。
また住宅密集地では日照条件の厳しい庭が多くなっていますので、何時間日が当たるかで、植える樹種が変わってきます。
日当たりのよい場所なら紅葉を楽しむ木を植えたりできますが、日陰なら耐陰性のある木々を選ぶ必要があります。
それを知ったうえで、もう1つの「暮らし方」を考えましょう。
手入れの手間とうまくバランスさせたい、希望の暮らし方
木は生き物なので、剪定や掃除などのメンテナンスが必要になってきます。
しかし手間の掛かりにくい木ほど、楽しみは減ってしまいます。
そのあたりのバランスをどのあたりで取るかで、樹種が決まってきます。
たとえば落葉樹は季節によって紅葉したり葉が落ちたりするので、季節感を楽しむことができます。
また建物の南の窓付近に植えれば、夏は葉で日陰を作ってくれて、冬は葉がないので日差しを採り入れやすくしてくれます。
しかし、もちろん落ち葉の掃除は必要になってきます。
またあまり生長しない、成長の限度のある樹種を選べば、剪定の手間もあまり必要なくなります。しかし木が育つ過程の楽しみや、時間を掛けて庭を完成させる喜びは減ってしまいます。
シンボルツリー1本を取り上げても、本当にいろんな考えができて、いろんな選択肢があります。
あれこれ考えている過程も十分楽しみながら、お住まいや暮らしにぴったりのシンボルツリーを探してみましょう!